日本人の睡眠時間は世界最短?2026年最新データと男女・年代別の実態を徹底解説
2026年現在、日本人の睡眠時間は世界と比べてどれほど短いのでしょうか。厚生労働省の資料が引用するOECDの国際比較では、日本の平均睡眠時間は7時間22分で、比較対象33か国の中で最短でした。一方、民間の比較記事には7時間42分という数値も掲載されており、「日本人の平均睡眠時間は結局何時間なのか」と疑問に感じる人も少なくありません。
この違いを理解するには、国際比較、国内の生活時間調査、健康状態を調べる国民健康・栄養調査を分けて考える必要があります。2026年3月に公表された令和6年国民健康・栄養調査報告、2025年の働く人を対象とした調査、男女・年代別のデータをもとに、日本人の睡眠時間が短い理由と、理想の睡眠時間とのギャップを整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 国際比較:OECDが2021年に公表した比較では、日本は7時間22分で33か国中最短。国際比較に使われる調査年は国ごとに異なります。
- 国内の実態:2021年の社会生活基本調査では、10歳以上の1日平均睡眠時間は7時間54分。2024年の国民健康・栄養調査では、成人の79.6%が睡眠で休養を取れていると回答しました。
- 理想とのギャップ:2025年の民間調査では、一般回答者の平均睡眠時間は6.3時間、理想は7.4時間。働く人1万人を対象とした別調査でも、実睡眠時間は6時間50分でした。
【2026年最新】日本人の睡眠時間は世界と比べてどれほど短い?
日本人の睡眠時間が短いという評価は、単一の調査だけから生まれたものではありません。国際比較では、各国の生活時間調査を使って、1日のうち睡眠にどれほど時間を使っているかを比較します。
厚生労働省の公表資料が引用するOECDの2021年公表データでは、日本の平均睡眠時間は7時間22分でした。比較対象33か国の中で最も短く、国際的にも睡眠時間の短さが際立つ結果です。
同資料の国際比較では、南アフリカが9時間13分、中国が9時間02分、米国が8時間51分、フランスが8時間33分、韓国が7時間51分となっています。日本は比較対象の平均8時間28分を1時間6分下回り、韓国と比べても29分短い計算です。
ただし、ここでいう「2021年」は国際比較データの公表年です。各国の調査実施年がすべて2021年にそろっているわけではありません。OECDのTime Use Databaseでは、国ごとに調査の実施年、対象者、活動分類などが異なることも説明されています。
2026年に更新されたOECDのデータベースでも国際比較は可能ですが、各国の新しい調査結果が一斉に反映されたわけではありません。したがって、7時間22分を「日本人全員の2026年の実測平均」と受け取るのは正確ではありません。国際比較における日本の位置を示す指標として読むことが大切です。

【数値の違いを整理】7時間22分・7時間42分・7時間54分はなぜ違う?
日本人の平均睡眠時間を検索すると、7時間22分、7時間42分、7時間54分、さらには6時間台という数字が見つかります。これらは必ずしも矛盾したデータではありません。調査対象の年齢、調査方法、対象期間、集計方法が違えば、平均値も変わります。
代表的な数値を整理すると、次のようになります。
| 数値 | 出典・調査 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 7時間22分 | OECDの2021年公表データを引用した厚生労働省の資料 | 国際比較における日本の睡眠時間。比較対象33か国中で最短。 |
| 7時間42分 | 一部の民間比較記事が掲載する数値 | 7時間22分とは別の集計値。元データの調査年・対象年齢・算出方法を確認し、同一系列の最新値と混同しないことが必要。 |
| 7時間54分 | 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」 | 10歳以上を対象に、土日を含む週全体で平均した国内の1日当たり睡眠時間。 |
| 6.3時間 | クロス・マーケティング「睡眠に関する調査(2025年)」 | 一般回答者が申告した現在の平均睡眠時間。理想の7.4時間との差は1.1時間。 |
| 6時間50分 | ブレインスリープ「2025年版 睡眠偏差値」調査 | 有職者1万人を対象とした調査の平均睡眠時間。国民全体の平均値とは対象が異なる。 |
特に重要なのが、7時間22分と7時間54分の違いです。前者は国際比較用のデータで、15〜64歳を中心とした対象設定など、比較可能性を意識した集計です。後者は国内の社会生活基本調査による10歳以上の生活時間の平均で、対象年齢も異なります。
さらに、社会生活基本調査は、実際の生活時間の配分を把握する調査です。一方、国民健康・栄養調査は睡眠時間の区分や睡眠で休養が取れているかなど、健康との関係を把握することを目的としています。調査の目的が違うため、数字が一致する必要はありません。
7時間42分という数値も一部の比較記事で見られますが、OECDの2021年公表値である7時間22分と同じ条件で算出された数字とは限りません。数値を比べるときは、平均値そのものだけでなく、調査年、対象者、測定方法、国際比較か国内調査かを確認することが重要です。
【男女・年代・地域別】日本人の睡眠時間にはどんな差がある?
日本人全体の平均値だけでは、誰がどの程度睡眠を削られているのかは見えてきません。男女別、年代別、都道府県別に見ると、睡眠の確保には違いがあることが分かります。
男女別では、女性の睡眠不足が目立ちます。厚生労働省の令和5年国民健康・栄養調査では、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合は、男性38.5%、女性43.6%でした。女性のほうが5.1ポイント高く、短時間睡眠の人が多い結果です。
ただし、最新の令和6年国民健康・栄養調査では、睡眠で休養が取れていると答えた割合は男性80.4%、女性78.9%となっています。これは睡眠時間の長さそのものではなく、休養感についての数値です。睡眠時間と睡眠の質・休養感は、区別して見る必要があります。
年代別では、働き盛りの世代が課題を抱えています。厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」は、平日の睡眠時間について、男性の40〜50代、女性の40〜60代で6時間台が目立ち、特に女性の50代が短かったとする傾向を紹介しています。
令和6年国民健康・栄養調査でも、睡眠で休養が取れている人の割合は20〜59歳で73.0%、60歳以上では86.1%でした。年齢だけで睡眠時間が決まるわけではありませんが、仕事や家庭の責任が重なる世代で休養感を確保しにくい状況がうかがえます。
都道府県別では、首都圏と東北などで差が見られます。総務省統計局の令和3年社会生活基本調査によると、10歳以上の1日平均睡眠時間は全国平均7時間54分。都道府県別では青森県が8時間08分で最も長く、秋田県が8時間06分、鹿児島県が8時間05分と続きました。
一方、東京都と神奈川県はともに7時間48分で最短です。青森県との差は20分あります。通勤・通学時間や勤務形態、地域の生活習慣などが睡眠に関係する可能性はありますが、このランキングだけで特定の要因が差を生んだと断定することはできません。
都道府県ランキングは、地域ごとの生活時間の傾向を知る手がかりです。ただし、年齢構成や就業状況などの違いもあるため、ランキングの順位だけで地域の健康状態を評価するのは避けたいところです。

【なぜ短い?】日本人の睡眠時間を削る仕事・通勤・家事の構造
日本人の睡眠時間が短い理由は、単純に「夜更かしが好きだから」では説明できません。仕事、通勤、家事・育児、介護、夜型の生活習慣など、複数の要因が重なっています。
1つ目は、仕事に使う時間が長いことです。勤務時間そのものに加えて、残業、仕事上の付き合い、帰宅後の業務連絡などが就寝時刻を遅らせることがあります。朝の出勤時刻を変えられなければ、削られるのは睡眠時間です。
ブレインスリープが2025年に公表した有職者1万人の調査では、平均睡眠時間は6時間50分でした。定時後に最も優先したい行動として「睡眠」を挙げた人は36.4%だった一方、実際に優先している行動では、残業や通勤時間などを含む「仕事」が25.2%で最多でした。睡眠を確保したいという希望と、実際の時間配分との間に隔たりがあります。
2つ目は、通勤と生活時間の圧迫です。長い通勤時間は、起床時刻を早める一方で、帰宅後に使える時間を減らします。仕事が終わってから食事、入浴、家事などを済ませると、睡眠に充てられる時間が限られてしまいます。
3つ目は、家事・育児・介護などの負担です。勤務時間だけを見ても、睡眠が短くなる理由は分かりません。特に家事や育児、家族のケアを仕事と並行して担う人は、自由時間や休息時間を確保しにくくなります。女性で6時間未満の睡眠が多いという調査結果を考えるうえでも、仕事以外の時間配分は欠かせない視点です。
4つ目は、夜型の生活と睡眠環境です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」は、交替勤務、長時間通勤、受験勉強、インターネットやゲームなどによる夜型生活を、睡眠不足や睡眠リズムの乱れにつながる要因として挙げています。夜遅くまでスマートフォンを使う習慣も、就寝時刻を後ろ倒しにする一因になり得ます。
ここで見落とせないのは、睡眠不足が本人の意識や努力だけで解決できるとは限らないことです。労働時間や通勤時間を変えられない人に、ただ「早く寝よう」と勧めても限界があります。睡眠を増やすには、個人の習慣改善に加え、業務量や勤務時間、休暇の取りやすさといった職場環境も見直す必要があります。
【理想と現実】睡眠時間6時間台は健康に問題ない?
睡眠時間が6時間台でも日中は普通に動ける、と感じる人はいるでしょう。しかし、自分で眠気を感じないことと、十分に休養できていることは同じではありません。
クロス・マーケティングが2025年に実施した睡眠に関する調査では、平日と休日を合わせた現在の平均睡眠時間は6.3時間、理想の睡眠時間は7.4時間でした。差は1.1時間です。現在の睡眠時間では「6時間くらい」と答えた人が36%で、理想では「8時間くらい」が40%を占めました。
この調査は民間の調査であり、国民健康・栄養調査のような公的な全国統計とは性格が異なります。また、一般回答者の6.3時間と、有職者1万人を対象とした別調査の6時間50分は、対象者が同一ではありません。両者をそのまま引き算して、働く人の理想との差を算出することはできません。
それでも、複数の調査で実際の睡眠時間が理想より短い傾向が見られることは、睡眠不足が身近な課題であることを示しています。
健康面では、睡眠時間だけでなく、睡眠で休養が取れているかも重要です。厚生労働省の令和6年国民健康・栄養調査報告によると、ここ1か月間、睡眠で休養が取れていると答えた成人の割合は79.6%でした。また、20歳以上で1日の平均睡眠時間が6時間以上9時間未満の人の割合は56.0%です。60歳以上については、目安となる睡眠時間の範囲が6時間以上8時間未満とされています。
これらは「成人全員が同じ時間だけ眠ればよい」という意味ではありません。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、成人について6時間以上の睡眠時間を確保することを目安として示しながら、個人差にも配慮するよう求めています。必要な睡眠時間は年齢や体質、健康状態などによって異なります。
睡眠不足が続くと、日中の眠気や集中力の低下、作業ミス、交通事故・産業事故のリスク、生産性の低下などにつながるおそれがあります。厚生労働省の健康情報サイトは、睡眠不足や睡眠障害が、うつ病や生活習慣病などの健康問題にも関係すると説明しています。
また、睡眠時間が足りていても、いびきや夜間の覚醒などによって睡眠の質が低下している場合があります。十分な睡眠時間を確保しているのに日中の強い眠気や疲労が続く場合は、単なる寝不足と決めつけず、医療機関などの専門家に相談することも選択肢です。

【プロの結論】睡眠時間を増やすために、何を優先すべきか
日本人の睡眠時間をめぐるデータから見えてくるのは、国際比較で短いという事実だけではありません。国内調査では、年齢や性別、生活時間によって睡眠の確保しやすさに差があり、実際の睡眠時間と理想の睡眠時間の間にも隔たりがあります。
睡眠時間を増やしたい人が最初に確認したいのは、就寝時刻だけではなく、睡眠を削っている時間の正体です。残業なのか、通勤なのか、家事なのか、就寝前のスマートフォンなのか。原因が違えば、取るべき対策も変わります。
まずは1〜2週間、就寝時刻、起床時刻、夜中に目が覚めた回数、日中の眠気や疲労感を記録してみましょう。休日だけ長く眠っている場合は、平日の睡眠が不足していないかを振り返る手がかりになります。
次に、生活の中で睡眠時間を削っている要因を一つずつ見直します。就寝前のスマートフォン利用を短くする、朝の予定に合わせて夜の準備を前倒しする、仕事の終了時刻を意識するなど、実行可能なところから始める方法があります。交替勤務や育児などで自由に時間を変えられない場合は、職場や家族と負担の調整を相談することも大切です。
睡眠の改善を判断するときは、単純に「何時間眠れたか」だけでなく、起床時の休養感、日中の集中力、眠気、休日の寝だめの必要性なども見てください。長く眠っても疲れが取れない場合は、睡眠時間を増やすだけでは解決しない可能性があります。
国際ランキングは社会全体の課題を知る指標であり、個人にとっての正解を直接示すものではありません。日本人の平均睡眠時間が短いという数字を、自分の睡眠が十分かどうかを考えるきっかけにし、必要な休養を確保できる生活と働き方を整えることが大切です。
【日本人睡眠時間】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本人の平均睡眠時間は2026年現在、何時間ですか? A1:国際比較では、厚生労働省の資料が引用するOECDの2021年公表値が7時間22分です。国内の社会生活基本調査では、2021年の10歳以上の平均は7時間54分でした。調査対象や集計方法が異なるため、数字を使う際は出典を確認してください。
Q2:日本人の睡眠時間が世界で最も短いというのは本当ですか? A2:OECDが2021年に公表した比較では、日本は比較対象33か国中で最短でした。ただし、各国の調査年や調査方法は完全には一致しておらず、すべての国の2026年実測値を同じ条件で比較したランキングという意味ではありません。
Q3:睡眠時間は6時間あれば十分ですか? A3:厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、成人について6時間以上を目安に睡眠時間を確保するよう勧めています。ただし、必要な睡眠時間には個人差があります。日中の眠気や疲労が続く場合は、時間だけでなく睡眠の質や健康状態も確認しましょう。
まとめ:日本人の睡眠時間は数字の比較だけでなく生活の見直しが重要
2026年現在、日本人の睡眠時間は国際比較で短い水準にあります。OECDの2021年公表データでは7時間22分で比較対象33か国中最短、総務省の2021年社会生活基本調査では10歳以上の平均が7時間54分でした。調査対象や集計方法が違うため、両者は単純に優劣をつけられる数字ではありません。
男女別では6時間未満の睡眠が女性に多く、年代別では働き盛りの世代で休養感を確保しにくい傾向が見られます。2025年の民間調査では、一般回答者の平均睡眠時間と理想の睡眠時間の差が1.1時間でした。仕事や通勤、家事などにより、必要な休養を確保しにくい実態も浮かび上がっています。
睡眠不足への対策は、就寝時刻を早めるだけでは終わりません。日々の時間の使い方を把握し、睡眠を削っている要因を見直すことが出発点です。自分に必要な睡眠時間と休養感を確保するとともに、職場や家庭で無理なく眠れる環境を整えることが、健康と日中のパフォーマンスを守ることにつながります。 (出典: 日本 人 睡眠 時間(Yahoo!ニュース))